仕事に必要な要素は何でしょうか?
モノづくりだけでなく、一般の仕事にも大事なのがこの『QCD』ではないでしょうか。
勿論その他にも色々と大事な事はありますが、基本中の基本をわかり易くまとめた概念と考えています。
でも因みに、『DCQ』でも無く『CDQ』などでも無く、なぜ『QCD』なのでしょうか?
改めて『QCD』とは、それぞれ下記を表しています。
・C = Cost(コスト) = 費用
・D = Delivery(デリバリー) = 納入、納期
なぜ『Q』が最初なのでしょうか?
これは何はおいても品質と言うのが大事なので、『Quality First』だからと考えられます。
ある一定以上の必要な品質が満たされなければ、何事も全くの無意味となってしまうからです。
ある一定以上の水準の品質を満たしていない商品は、世の中に必要とされず、存在してはいけないのです…厳しいっ!
そして足元で物理的な制限があるのが、やっぱりコスト。
特にビジネスにおいては、利益の為の行動になるので直接的なコストと言うのは無視出来ません。
そして最後がデリバリー。
どんなに良いモノで安かったとしても、必要な時に必要な場所で手に入らなければ結局意味がありません!
どんなに良い仕事でも、いつ出来るのかわからなければ、普通、購入するまでには至らないですよね?
『QCD』で難しいのは、勿論全てを最適化するのが最善ではあるのですが、これらの項目はどれかを増やせばどれかも増えるなどの相互関係があるのです。
例えば、品質を上げようとするとコストが上がる、納期を短くしようとするとコストが上がるなどは身近で経験した事があると思います。
私達の仕事はQCDのトレードオフの最適のバランスを保つ事になる訳です。
ビジネスの世界では『Q』や『C』は当たり前なので足切りのレベルで、今や『D』の競争の時代と言えるのかもしれません。
しかし昨今では更に競争が激化し、基本中の基本である『QCD』だけでの差別化は難しくなってきている様です。
そこで最近では、下記の様に『QCD』の発展系が発生してきています。
- QCDSM = QCD + Safety + Moral
- QCDDSS = QCD + Develop + Speed + Service
- S-QCD = Speed + QCD
- D-QCD = Design + QCD
- PQCDS = Product + QCD + Sales
- QCD+E = QCD = Environment
- D-QCT = Design + QCD - Delivery + Time
- QCDS = QCDをService!
やっぱりどの観点からでも、基本は『Quality 1st.』と言うのがわかりますね。
全ては3すくみと言うか三項対立のトレードオフの関係になっていますので、結局はバランスが重要と言う事です。
どこに自分の譲れない重心点を置くかで、それぞれの仕事の個性が変わってくる様になるのです。
モノ作りだけでなく、やはりQCDは全ての仕事に通じる基本中の基本と言えそうです!