輸出梱包の材料というと…あなたは何を想像しますか??
やはりこのような木材でしょうか?
今、木材梱包に代って多く用いられ始めているのがスチール梱包なのです!
スチール梱包とはこんなやつ!
スチール梱包の正体は…こんなやつです。
全く名前を裏切らず、材質がスチール製の梱包なのです。
スチールっていうくらいですから、てっきり合板や木材の代わりに鋼鉄製の板で覆われているかと思いきや「亜鉛メッキ鋼板」という薄板なんですねえ。
木箱の厚みは平均9mmですが、スチール梱包の厚みはなんと0.3mmの極薄仕様!
なんで薄いかというと、実は覆っている部分は箱強度には関係無く、基本的な役割は中身を見えなくするためとか、異物の混入を防ぐ為だからなんですって。
でも貨物を保持する床部分は、このようい鉄骨で頑丈につくられます。
ここがいわゆる”ツボ”、”カナメ”なのですね。
スチール梱包はどうやって作られるの?
木材加工の場合は”切やさん”と呼ばれる職人さんが採寸部材表に従って部材を用意していきます。
スチール梱包の場合はそれはまさに鉄工所です。
凄い機械が凄い音を立てながら切断され、組み立てられていくのです。
スチール梱包はどうやって組み立て・解体するの?
スチール梱包の便利さを理解する為に、まず従来の木枠梱包から理解していきましょう。
木枠梱包は開梱が大変という印象がありますが、実は”ヘソ”があってそのヘソの釘を抜くと思ったより簡単に開梱(解体)できるのです。
しかしながらそうしないで無理やりバールやチェーンソーで解体してしまうと…大切な中身(貨物)にダメージを負わせてしまうのですよね…途上国ではありがちな貨物事故です。
また、木枠梱包に使用する木材は、木材防虫処理(薬品や熱)を施していないと輸入国側で輸入拒否されてしまう国が増えているので、やっぱ面倒なのですよね。
それと違ってシンプルなのがスチール梱包の魅力の一つです。
木枠梱包の場合は正に職人さんが作ったり解体したりする感じですが、スチール梱包では「ボルト」が中心に使われています。
留め具がボルトとナットですから、まるでIKEAの製品のようにスパナやレンチといったおなじみの道具さえあれば極論誰にでも組み立ても開梱もできてしまうんですよね。
だからうっかり中身を傷つけてしまうと言う事故がほぼほぼ起きないのです。
スチール梱包のその他のメリットは?
スチール梱包によるトータルコストダウンの可能性
梱包自体のお値段は、やはり木枠梱包よりもチョットだけ割高になると言うのは正直な話です…。
しかしながらスチール梱包は木箱梱包よりも梱包後の外装寸法を小さく仕上げることができるので、もしそのほんの少しの大きさの差でオープントップコンテナやフラットラックコンテナなどの特殊コンテナを使用せざるを得なくなり、割増海上運賃(ボイド)を支払っているのだとしたら…スチール梱包にする事により大きなお釣りがもらえる事になるはずです!
またその耐久性から、何度も使用することができるため、梱包材の購入コストを抑えられ長期的なコスト削減に繋がります。
更にその堅牢さから、貨物の破損リスクを軽減できるため、クレーム対応や再発送などのコストも削減できるかもしれません。
スチールならではの防水・防錆性能
全ては梱包仕様次第でもあるのですが、一般的にその堅牢さから貨物をしっかりと保護しされると考えられます。
特に木材の梱包と比べると、スチール製な訳ですから圧倒的に防水性や防錆性に優れています。
だから悪天候や湿気によるダメージを最小限に抑えられので、衝撃に弱い電子機器や精密機器、ガラス製品などの梱包に適していると言われています。
木材資源保護になり地球に優しい
森林資源保護に繋がる訳ですね!
スチール梱包の素晴らしさのまとめ
スチール梱包は、その保護機能やコストメリットから、さまざまなビジネスシーンで既に活躍しています。
耐久性や防水・防錆性が求められる貨物に特に適しているので、本当に使い方次第で素晴らしい梱包形態となるのは間違いありません!
ただし、軽量貨物や単純な輸送費用を考慮する際には木枠梱包の方が良くなるかもしれません…正直に言うと。
しかしながらスチール梱包のメリットをきちんと理解し、上手く使いこなす事ができれば、あなたのビジネスをさらなる高みへと導いてくれる…はずですよ!!