オーバーハイだからボイド…オーバーワイドだからまたボイド…。
ボイドとなるので割高でも仕方ありません…。
別の投稿ではスチール梱包についてまとめてみました。
全てに優しいスチール梱包がもたらすビジネスチャンスとは?
輸出梱包の材料というと…あなたは何を想像しますか?? やはりこのような木材でしょうか? 今、木材梱包に代って多く用いられ始めているのがスチール梱包なのです! スチール梱包とはこんなやつ!
スチ-ル梱包とは輸出梱包いわゆる大事な貨物、破損してはならない貨物をさまざまな外的要因から保護する梱包方法の一つとして案内しましたが、そちらの記事でほんの少しふれたボイド(Void)について語りたいと思います。
では、ボイドとは?
ボイド(Void)の定義をwikipediaで調べると、” 物体に含まれる微小な空洞や、宇宙の大規模構造において、銀河がほとんど存在しない領域 ” …などなどと紹介しています。
一般辞書で調べるとボイドとは ”空の” ”隙間” というような意味と言う事がわかります。
ボイドと言う言葉が跋扈するのは、主に海上コンテナにおいてです。
この場合のボイドとは、コンテナ船の船内における積載スペースの未使用部分のことを指します。
具体的には、コンテナを積み重ねるためのスペースや、船の形状に合わせて空けられたスペース=ボイドとなります。
下の画像を見ればイメージが湧くのではないでしょうか?
次に下のイラストを見てもらえればイメージがつかめると思いますが、例えば上左右に貨物が少しでも出っ張ってしまった場合、二段積みの場合だとしても5ボイドとなってしまい、最悪の場合は…何と通常の6倍もの金額が請求されてしまったりするのです…怖っ!!!
なぜボイドは嫌われるのか?
どの様な輸送の際でもそうですが、ビジネスですから輸送効率を最大化する為に積載量を最大にする積載計画を目指します。
例えば最新の取り組みでは荷役時に自動で空いたスペースを埋める装置を使ったり、コンテナ内も仕切りを設けて空きスペースを減らす努力が行われているのです。
それにも関わらずボイドが発生してしまうと言うことは、積載の非効率が発生していると言う事になります。
そのスペースが無駄になり、課金できなくなるかもしれないと言うだけでなく、空きスペースはその他のコンテナ列が傾いたり、衝撃を受け易くしてしまうことで荷物損傷の恐れを誘発してしまうのです…。
また定形外の貨物の荷作業も大変です…。
だからお金という観点だけでなく、ボイドは嫌われてしまうのです…でしょうねぇ。
どのような時にボイドが発生するのか?
これはズバリ、ボイドが発生するのは貨物が段積み可能なドライコンテナなどに入らない時です!
コンテナには様々な規格がありますが、コンテナに入ればパズルの様に段積みしていくことが可能になるのですが、そうでなければ周囲をポッカリ空ける…ボイドしてしまわなければならなくなるのです!
だからボイドしない為には、機械などであれば分解し、現地で組み立てるなどの工夫がされているのです。
…にも関わらずボイドせざるを得ない貨物って、ねえ。
ボイドを避ける為には?
まずはコンテナサイズの理解からと言いたいところですが…しかしながら製造などの現場の都合もある訳ですから、何が一番良いのかと言うのは全体最適の視点で考えなければなりません。
もしかしたらボイドを避けられたとしても、破損するリスクが高まってしまったり、現地での復旧作業だとかの方が大変になってしまうかもしれません…。
だからやはり特殊な場合であればあるほど、なるべく前段階から貿易のプロと相談しながら進めていくのが…手前味噌ですが一番なのだと思う次第です!